第21号 「貸し倒れ」

第21号 「貸し倒れ」

 簿記の話〜その21〜 「貸し倒れ」

本日、回収できない売掛金の処理の話です。

商売が大きくなってくると、売掛金の残高も大きくなってきます。取引先の信
用状況について調査をした上での取引開始ではありますが、長い期間が経つと、
取引先の信用状況にも変化が現れ、こちらが気づく前に倒産してしまうことも
あるでしょう。

倒産した取引先の売掛金は、もう回収できませんから、いつまでも当社の貸借
対照表に記載したままではいけません。適当に消さないと、「不良債権を隠し
ている」ことになり、当社の信用状況にマイナスになります。

ここで、「貸倒損失(かしだおれそんしつ)」科目を使います。

(貸倒損失)   500 / (売掛金)   500

これで、回収できない売掛金を消すことができました。
一方、貸倒損失は左に出てきます。この科目は費用科目です。定位置は損益計
算書の左です。

実際に売掛金が、回収できるのに回収を怠っているだけなのか、それとも、本
当に回収できないのかどうか、については税法や通達に細かな規定があります。
一昨日のニュースで、消費者金融のアイフルが不当に貸倒損失の処理をした、
として追徴金を取られていました。

アイフル側は、「見解の相違である。」として自分の正当性を主張しながらも
追徴金課税を受け入れてました。何か変ですね。自分が正しいとの自信がある
のならば裁判でもやればいいのに。

しかし、自社イメージを守るために「やぶへび」を避けたというところでしょ
うか。会社としては賢明な処置だといえます。でも、まだ不可解な面が残りま
す。本当に自分が正しいのなら、、、とあなたは思いませんか?

ところが、「見解の相違」というのは実務上、本当なのです。当局の判断は常
に一定ではありません。また文字通りケースバイケースなので、瓜二つの事件
でも起こらない限り当局の見解を事前に知ることは無理です。それくらい、微
妙なところで課税非課税が判断される処理を企業が行っているのです。せちが
らい世の中ですね。もう少し景気がよければ、「どうぞ、税金持ってってくだ
さい。」なんですけど。(笑)

貸倒損失の話に関連して貸倒引当金について、明日話します。

つづく