第18号 「売上原価〜その1〜」

第18号 「売上原価〜その1〜」

 簿記の話〜その18〜 「売上原価〜その1〜」

本日は、売上原価の話です。

商品を、200仕入れた。

(仕入) 200 / (買掛金) 200

この商品が売れると、、、

(売掛金)  300 / (売上)    300

このときの、売上原価は200です。300の売上をあげるために200の仕
入が必要でした。売上原価とは、売上の元になる価格です。

これを、報告式損益計算書で書いてみますと、

売上高          300
売上原価         200
売上総利益        100

となります。200仕入れた商品が全部売れました。よかった。
では、売れ残った場合の売上原価はどうなりますか?

商品が150だけ売れて、50売れ残ったとします。
このときの売上はいくらですか?仕入の1,5倍で売ってましたね。よって、
225となります。

これを、報告式損益計算書で書いてみますと、

売上高          225
売上原価         150
売上総利益         75

となります。売上原価に売れ残りの価格を入れてはいけません。それは、まだ
売上になっていないからです。
では、売上原価が150になるのは、どんな計算ですか?

当期商品仕入高    200
当期商品棚卸高     50
当期売上原価     150

と、書きます。
200から売れ残りの50を引いて150だけ売れた。売上原価は150にな
ります。という考え方を書いているだけですね。むずかしくありませんよ。

このめるまがでは、当期(とうき)に会計期間の第1期であることを前提に書
いています。ですから、前年度の持ち越しの商品はありません。当期に仕入れ
た商品だけを売っています。今回売れ残ることになった、棚卸商品(たなおろ
ししょうひん)は、来期に売れるので、来期に売上原価になります。

次号にて来期の売上原価の計算をします。